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2018.08.20

TECH BLOG

フォントマニアのフォント考察〜カフェメニュー編〜

はじめまして。シーエー・モバイル デザイナーの滝です。占いサービスのデザイナーをしています。

フォント・タイポグラフィの勉強として、展覧会やパッケージなどに使われているフォントや作者の意図を考察し、社内SNSでたまに発信しています。 せっかくなので今回ブログにもまとめてみようと思います!

今回のテーマは「スターバックス(以降、スタバ)とドトールのメニュー表に使われているフォント」です。

それぞれ大事にしているコンセプト、イメージがあり、それはお客さんが店内に入り注文する時のメニュー表のデザインにも表れているはずだと思います。

もちろん配色やレイアウト、写真の撮り方など色々な部分でコンセプトを表現していると思いますが、今回は書体にフォーカスをあてて考察していきます。

※考察はあくまでも主観的・個人的な意見です。

※実際に使用されているフォントは考察と異なる可能性がありますのでご了承ください。

目次

● スタバについて

◦ スタバの特徴

◦ スタバのメニューに使われていると思われるフォント

● ドトールについて

◦ ドトールの特徴

◦ ドトールのメニューに使われていると思われるフォント

● まとめ

● おまけ

スタバについて


スタバの特徴

● オシャレカジュアル感

● 海外ブランド(シアトル)

● ドリンクの種類が豊富、ハイエンド

● スイーツのようなドリンクで季節ごとの限定メニューも人気

● ドトールに比べ年齢層は低いイメージ

● 女子大生やOLなど若い女子たちに人気のイメージ

→ 季節限定が出るたびに行く女子たちの特徴は、流行に敏感なイメージ

● 内装もBGMもオシャレ

● 高年齢層からは敷居が高いという意見もあった

● いつも混んでいて賑やかなイメージ

● 隣の席と結構近くて落ち着かないことも

スタバのメニューに使われていると思われるフォント

★日本語…AXIS 
(ホームページにも使われていました→http://www.starbucks.co.jp/company/mission.html) 
★数字…Avenir

AXIS は Apple の日本語フォントとして使われていたことや、任天堂など有名な企業が使用していて、デザイナーにも人気のフォントです。

洗練されたイメージでありつつも、明るく爽やかで、馴染みのある印象を受けます。和文書体と欧文書体を併記しても違和感がなく、とても便利です。

Avenir は都会的だけれどどこか柔らかい、硬すぎずモダンな印象のフォントです。

参考:

civet-musk.hatenablog.com  

ドトールについて


ドトールの特徴

● ベーシック感

● スタバよりはドリンクの種類が少なくシンプル、お手頃価格

● 男性客が多い

● 内装はオーソドックス

→ 美味しいコーヒーを安く提供するために、 内装よりもコーヒーにお金をかけているのかも、という記事を見かけた

● スタバほど混んでいない

● 誰でも気軽に入りやすい

→ 混んでいないし安いので、ちょっと疲れて一休みという時に入りやすい

● コンセントが多く過ごしやすい、1人席への配慮がよく感じられる

ドトールのメニューに使われていると思われるフォント

★日本語…游ゴシック
★数字…DIN

游ゴシックは細字でカーブの丸みが弱いので、シュッとしているイメージです。

ゴシック体ですがよく見るとさりげない「ウロコ」のようなものがあるので、字の入りと止めの部分以外は細くなっています。

ふところが狭い(字自体の余白がコンパクト)ので、これもまたシュッとしたイメージに結びついているのだと思います。「コ」を見てみると分かりやすいです。

DINについては、淡白で無機的で、温度を持たないような雰囲気があるので、個人的に機械的なクールさ・スタイリッシュさを出したい時に使うことが多いです。数字の形状がとても印象的です。

まとめ


スタバは若者に人気、カジュアルオシャレというイメージと、都会的であるのにカチっとしすぎずモダンなAXIS・Avenirの性格がマッチしていると思いました。

AXIS×Avenirという組み合わせも合っていて、例えばこれがもしAXIS×Futuraだったら数字だけスタイリッシュすぎてしまい、コンセプトがブレてしまうように思います。

ドトールは店内がオシャレというよりはナチュラル寄りですが、安く美味しいコーヒーを提供するというこだわりからシュッとして洗練されたイメージのある游ゴシック・DINを選んだのかもしれません。

さらに、ドトールはスタバよりも男性客が多いということと、DINが割と男性に人気という点で通ずるところがありました。

スタバの書体の組み合わせ同様、游ゴシック×DINはどちらも淡白でクールで、マッチしていると思います。

スタバとドトールを合わせて見てみましょう。もしスタバとドトールのフォントの組み合わせが逆だったら…?と思い入れ替えてみました。

これでもいいような気もしましたが…この考察記事を書くために両者のメニューを長いこと見ていたからか、ちょっと違和感も感じました。

スタバは本格志向すぎる感じに、ドトールは現在のイメージよりもカジュアルすぎる感じに見えてしまいました。

メニューのフォントひとつ違うだけで買い手に与える印象は違ってくるので、イメージと違うフォントにしてしまうと、それだけでブランドイメージがブレてきます。

途中でフォントを変えよう!ということは、サービスのリニューアル時などでもあると思いますが、私たちが思っている以上に、そのサービスのイメージに直結してしまうので気をつけなければなりません。

こうしてフォントの違い、意味を考えていくと、企業やサービスの戦略の違いまで調べるようになるので、とても勉強になります。

今回学んだことを活かし、今後自分が新しいサービスをデザインする時には、書体の見た目だけでなく上記の点もしっかり考えてフォントを選びたいと思います!

 

おまけ


シーエー・モバイルには、「Swith Cafe」という本格的なコーヒーが飲める社内カフェがあるのですが、こちらも探ってみました。

商品名に使われている日本語フォントは「ヒラギノUD角ゴ」でした。「UD」とは「ユニバーサルデザイン」を指していて、より読みやすく設計されているものです。

UDフォントは仮想ボディに大きめにデザインされていて、余白も多くとっているので明るくすっきりと見えるという特徴があります。

特にこのメニュー表のように、文字が小さくても読みやすくしたい時に便利です!

参照:UDフォントについて

www.morisawa.co.jp

(デザイナー・滝)